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所在地 大阪府大阪市浪速区 発注者 南海電気鉄道、髙島屋 設計 (商業棟)大林組 デザイン協力/ジャーディ・パートナーシップ・インターナショナル(パークスタワー)日建設計 竣工 2003年8月 延床面積 (商業棟) 110,000m2
(パークスタワー) 63,000m2地上階 (商業棟)10階
(パークスタワー)30階地下階 (商業棟)4階
(パークスタワー)3階


- なんばパークスは、南海なんば駅の南側に位置する複合緑化都市。かつて南海ホークスのファンが熱狂した大阪球場の跡地を中心としたなんば駅周辺の街区は、雑然としながらも独特のにぎわいに溢れた街。その個性を生かしながら、魅力ある新たな大阪の名所に生まれ変わるために、なんばパークスの建設は計画されたんだ。この地区は「未来都市なにわ新都」をコンセプトに、現在まさに大型再開発が進んでいる区域なんだけど、2003年10月になんばパークスが先陣を切ってオープンしたというわけ。それ以来、新しい大阪の顔として人々の憩いの場となり、さらに現在も開発が進んでいる成長中の施設でもあるんだ。

- なんばパークスの大きな特徴は、屋上部分を大きな緑と広場で構成され、都心のオアシスを創出していること。そもそもの建設のテーマは、緑の少ない大阪都心部で、大きなオープンスペースをとること。その理想の形を追求し生まれたのが、商業施設の屋上を緑の公園にするというアイデアだったんだ。国内最大規模の屋上緑化スペースは広さ8,000m2。235種類、40,000株もの植物が、四季の彩りを演出する。訪れる人に歩く楽しさを与えるだけでなく、都心のヒートアイランド現象の緩和や省エネルギー効果、自然環境を回復する効果もある。なんばパークスは、いわば環境共生都市としての機能も備えているというわけなんだ。

- そうなんだ。六本木ヒルズ、キャナルシティ博多、汐留シオサイトのデザインを手がけた氏が、なんばパークスのデザインパートナー。しかし、なんばパークスは既存の商業施設ではない、自然と都市を重層させた新しい都市構造を目指したんだ。面積の限られた都市開発の中で、都心のオアシスとなる圧倒的オープンスペースを創りだす。この相反する命題を実現する建築計画こそ、氏が提出したプランだったんだ。チーム全員で作ったコンセプトは「Big Park City」。自然(Big Park)を感じながら、都市(Big City)を楽しめるのが、なんばパークスの魅力であり特徴なんだ。

- なんばパークスの建設は、関わる人皆が意見を出し合いプランを実現した点がまた素晴らしい特徴なんだ。大地が浸食してできた渓谷をモチーフにしたキャニオンストリートには、シースルーエレベーターやショートカット動線が確保されている。実はこれは、商空間のデザインを手掛けたクリエイティブディレクターが、開発者サイドに立ちながら設計者への逆提案を行って実現した部分なんだ。なんばパークスの商業施設部分は、人々の回遊動線が徹底的に考え抜かれたデザインになっているし、広場も気持ちのいい空間アレンジがなされている。建設に関わる人全員が、基本計画である「街の魅力をどう引き立てるか」という大前提を大事にしているからこそ、すべてのデザインには意味があるというわけなんだ。

- かつてこれほどまでの大規模な緑化は前例がなく、実現にあたっては試行錯誤を繰り返したんだ。パークを傾斜させて、地上から屋上まで緑を連続させるというパークスの構造プランは、実現にあたっては「荷重」が大きな課題となった。それを解決したのが、高さが1m 以下の段床に高機能の断熱材を採用して荷重を軽減し、高さが1mを超える段床には、鉄鋼支柱を挿入するという方法だ。さらに人工の軽量土壌を使うことで荷重を軽減し、表面に無数の凹凸をもった基材を使って保水と排水に配慮、さらに樹木自体も地下支柱で強力にサポートしたんだ。これらのパークスならではの徹底した技術とアイデアが、目に見えない所で文字通りパークスの緑を支えているというわけなんだ。

- そう!なんばパークスの空間デザインは独創的で、2004年にIDAを受賞したんだ。この賞は90年以上の歴史をもつ照明に関する公的学術団体「北米照明学会」が主催する照明賞で、照明デザインの専門性、創意工夫、オリジナリティが評価の対象となる、とても国際的影響力が強い賞なんだ。また同年にはグッドデザイン賞(建築・環境部門)を受賞。これは従来の商業スペースにはないナチュラルな緑化環境が高く認められた結果。意欲的な緑化への取り組みという面では、2005年に第4回屋上・壁面・特殊緑化技術コンクールで「国土交通大臣賞」を受賞。特に、傾斜状の緑化技術や、屋上での風対策、自動潅水システムなどの革新的な技術が評価されたんだ。なんばパークスは、建設における緑化技術の進歩にも大きく貢献しているんだ。